行政書士過去問一問一答トレーニング vol.23 行政手続法の定める意見公募手続

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行政書士過去問 平成30年問13

問題

行政手続法の定める意見公募手続に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

    1. 命令等制定機関は、他の行政機関が意見公募手続を実施して定めた命令等と実質的に同一の命令等を定めようとするときであっても、内容が完全に同一でなければ、命令等を定めるに当たって意見公募手続を実施しなければならない。
    2. 命令等制定機関は、意見公募手続を実施して命令等を定めるに当たり、意見提出期間内に当該命令等制定機関に対して提出された当該命令等の案についての意見について、整理または要約することなく、そのまま命令制定後に公示しなければならない。
    3. 命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合において、委員会等の議を経て命令等を定める場合であって、当該委員会等が意見公募手続に準じた手続を実施したときには、改めて意見公募手続を実施する必要はない。
    4. 行政庁が、不利益処分をするかどうか、またはどのような不利益処分をするかについて、その法令の定めに従って判断するために必要とされる処分基準を定めるに当たっては、意見公募手続を実施する必要はない。
    5. 行政指導指針は、行政庁が任意に設定するものであり、また法的な拘束力を有するものではないため、行政指導指針を定めるに当たっては、意見公募手続を実施する必要はない。

 

解説

    1. 誤り 
      • 行政手続法第39条1項「命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案(命令等で定めようとする内容を示すものをいう。以下同じ。)及びこれに関連する資料をあらかじめ公示し、意見(情報を含む。以下同じ。)の提出先及び意見の提出のための期間(以下「意見提出期間」という。)を定めて広く一般の意見を求めなければならない。」
      • 行政手続法第39条4項5「他の行政機関が意見公募手続を実施して定めた命令等と実質的に同一の命令等を定めようとするときは適用しない」
    2. 誤り 要約することは出来る。
      • 行政手続法第43条1項「命令等制定機関は、意見公募手続を実施して命令等を定めた場合には、当該命令等の公布(公布をしないものにあっては、公にする行為。第五項において同じ。)と同時期に、次に掲げる事項を公示しなければならない。」
      • 行政手続法第43条2項「命令等制定機関は、前項の規定にかかわらず、必要に応じ、同項第三号の提出意見に代えて、当該提出意見を整理又は要約したものを公示することができる。この場合においては、当該公示の後遅滞なく、当該提出意見を当該命令等制定機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしなければならない。」
    3. 正しい 
      • 行政手続法第40条1項「命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合において、三十日以上の意見提出期間を定めることができないやむを得ない理由があるときは、前条第三項の規定にかかわらず、三十日を下回る意見提出期間を定めることができる。この場合においては、当該命令等の案の公示の際その理由を明らかにしなければならない。」
      • 行政手続法第40条2項「命令等制定機関は、委員会等の議を経て命令等を定めようとする場合(前条第四項第四号に該当する場合を除く。)において、当該委員会等が意見公募手続に準じた手続を実施したときは、同条第一項の規定にかかわらず、自ら意見公募手続を実施することを要しない。」
    4. 誤り 意見公募手続を実施する必要
      • 行政手続法第39条1項「命令等制定機関は、命令等を定めようとする場合には、当該命令等の案(命令等で定めようとする内容を示すものをいう。以下同じ。)及びこれに関連する資料をあらかじめ公示し、意見(情報を含む。以下同じ。)の提出先及び意見の提出のための期間(以下「意見提出期間」という。)を定めて広く一般の意見を求めなければならない。」
      • 行政手続法第2条8項「命令等 内閣又は行政機関が定める次に掲げるものをいう。」
        • 行政手続法第2条8項イ「法律に基づく命令(処分の要件を定める告示を含む。次条第二項において単に「命令」という。)又は規則」
        • 行政手続法第2条8項ロ「審査基準(申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)」
        • 行政手続法第2条8項ハ「処分基準(不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)」
        • 行政手続法第2条8項二「行政指導指針(同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項をいう。以下同じ。)」
    5. 誤り 意見公募手続を実施する必要 選択肢エ参照

 


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