行政書士過去問トレーニング　vol.21　平成30年問6　選挙

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行政書士過去問　平成30年問6

問題

デモクラシーの刷新を綱領に掲げる政党Xは、衆議院議員選挙の際の選挙公約として、次のア～エのような内容を含む公職選挙法改正を提案した。

1. 1. 有権者の投票を容易にするために、自宅からインターネットで投票できる仕組みを導入する。家族や友人とお茶の間で話し合いながら同じ端末から投票することもでき、身近な人々の間での政治的な議論が活性化することが期待される。
   2. 有権者の投票率を高めるため、選挙期間中はいつでも投票できるようにするとともに、それでも3回続けて棄権した有権者には罰則を科するようにする。
   3. 有権者の投票率を高めるため、選挙期間中はいつでも投票できるようにするとともに、それでも3回続けて棄権した有権者には罰則を科するようにする。
   4. 地方自治と国民主権を有機的に連動させるため、都道府県の知事や議会議長が自動的に参議院議員となり、国会で地方の立場を主張できるようにする。

この提案はいくつか憲法上論議となり得る点を含んでいる。以下の諸原則のうち、この提案による抵触が問題となり得ないものはどれか。

1. 1. 普通選挙
   2. 直接選挙
   3. 自由選挙
   4. 平等選挙
   5. 秘密選挙

 

解説

1. 1. 秘密選挙と抵触する。

      • 秘密選挙

      • 秘密選挙とはだれが誰に投票したかわからない方法で行われること。
      • 憲法14条1項「すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。」
   2. 自由選挙と抵触する。

      • 自由選挙

      • 選挙人の自由な意思によって行う投票が行えて、投票が強制されず行われること。
   3. 平等選挙と抵触する。

      • 平等選挙

      • 選挙人一人に一票等しく与えられて、選挙権の付与は性別・財産・学歴などで差別されずに選挙が行われること。さらに一票ごとの投票結果への影響度にも等しさが要求される。
      • 憲法14条1項「すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」
   4. 直接選挙と抵触する。

      • 直接選挙

      • 有権者自身の投票によって当選者が決まる選挙のこと。
      • 憲法93条2項「地方公共団体の長、その議会の議員及び法律の定めるその他の吏員は、その地方公共団体の住民が、直接これを選挙する。」

 

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