行政書士試験 過去問トレーニング vol.172

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行政書士過去問 平成27年問13

問題

X省では、ホームページに、「行政手続法、よくある質問と回答」の内容を掲載しようと検討している。以下はその原稿案である。これらのうち、誤りを含むものはどれか。

    1. Q「ある営業の許可のための申請をしようと思っています。役所でどのような点を審査することになるのか、事前に知ることはできますか?」
      →A「役所は、申請を認めるべきかどうか役所側が判断するときの基準をできる限り具体的に定め、誰でも見ることができるようにしておかなければなりません。この基準は、原則として公にされています。」
    2. Q「私がしようとしている許可申請については、A県知事が許可・不許可処分をすることになっています。処分の根拠は法律に定められているようです。行政手続法が適用されるのでしょうか?」
      →A「地方公共団体の役所がするそのような処分については、行政手続法の規定は適用されません。当該地方公共団体が行政手続条例を定めていれば、行政手続条例が適用されることになります。」
    3. Q「許可の申請をした結果はいつ頃わかるのか、目安を知りたいのですが?」
      →A「役所は、申請が届いてから結論を出すまでに通常の場合必要とする標準的な期間をあらかじめ定めるように努め、定めたときは公にしておかなければならないことになっています。ここで定められた期間が、申請の処理にかかる時間の目安となります。」
    4. Q「許可申請をしたのに、いつまでたっても返答がないのですが?」
      →A「申請書が役所に届いたら、役所は直ちに審査を開始することになっています。役所が申請を受け取らなかったり、審査をせずに放置しておくなどの取扱いは行政手続法上許されていません。申請先の役所に状況を問い合わせてみましょう。」
    5. Q「申請が不許可になった場合、その理由は教えてもらえるのでしょうか?」
      →A「役所は、申請を許可できない、不許可にする、という場合には、処分と同時に(書面でするときは書面で)その理由を示すことになっています。」




解説

 

    1. 含まない 行政手続法5条に規定されている通り。

      行政手続法5条(審査基準)

      1項 行政庁は、審査基準を定めるものとする。
      2項 行政庁は、審査基準を定めるに当たっては、許認可等の性質に照らしてできる限り具体的なものとしなければならない。
      3項 行政庁は、行政上特別の支障があるときを除き、法令により申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により審査基準を公にしておかなければならない。

       

       


       

    2. 含む 行政手続法3条3項に規定されている通り。

      行政手続法3条(適用除外)抜粋

      3項 第一項各号及び前項各号に掲げるもののほか、地方公共団体の機関がする処分(その根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)及び行政指導、地方公共団体の機関に対する届出(前条第七号の通知の根拠となる規定が条例又は規則に置かれているものに限る。)並びに地方公共団体の機関が命令等を定める行為については、次章から第六章までの規定は、適用しない。

       

       


       

    3. 含まない 行政手続法6条に規定されている通り。

      行政手続法6条(標準処理期間)

      行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間(法令により当該行政庁と異なる機関が当該申請の提出先とされている場合は、併せて、当該申請が当該提出先とされている機関の事務所に到達してから当該行政庁の事務所に到達するまでに通常要すべき標準的な期間)を定めるよう努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にしておかなければならない。

       

       


       

    4. 含まない 行政手続法7条に規定されている通り。

      行政手続法7条(提出意見の考慮)

      行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならず、かつ、申請書の記載事項に不備がないこと、申請書に必要な書類が添付されていること、申請をすることができる期間内にされたものであることその他の法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請をした者(以下「申請者」という。)に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求め、又は当該申請により求められた許認可等を拒否しなければならない。

       

       


       

    5. 含まない 行政手続法8条に規定されている通り。

      行政手続法8条(結果の公示等)抜粋

      1項 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。
      2項 前項本文に規定する処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければならない。

       

 






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