【公務員・行政書士試験受験者】行政法一問一答トレーニング36題目
行政法一問一答
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参考過去問:行政書士過去問 平成26年問19
国家賠償法に関する次の記述を最高裁判所の判例に照らし、正誤を判断してください。
1条1項に基づく国家賠償請求については、国または公共団体が賠償の責に任ずるのであって、公務員が行政機関としての地位において賠償の責任を負うものではなく、また公務員個人もその責任を負うものではないから、行政機関を相手方とする訴えは不適法であり、公務員個人を相手方とする請求には理由がない。
▽白文字で解答があります▽
正しい 下記判示の通り
農地委員会解散命令無効確認並に慰藉料請求 最判昭和30年4月19日
被上告人等の職務行為を理由とする国家賠償の請求と解すベきであるから、国または公共団体が賠償の責に任ずるのであつて、公務員が行政機関としての地位において賠償の責任を負うものではなく、また公務員個人もその責任を負うものではない。
国家賠償法1条
1項 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
2項 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。
国家賠償法に関する次の記述を最高裁判所の判例に照らし、正誤を判断してください。
都道府県が児童福祉法に基づいて要保護児童を国又は公共団体以外の者の設置運営する児童養護施設に入所させたところ、当該施設の被用者がその入所児童に損害を加えたため、当該被用者の行為が都道府県の公権力の行使に当たるとして都道府県が被害者に対して1条1項に基づく損害賠償責任を負う場合であっても、被用者個人は、民法709条に基づく損害賠償責任を負わないが、施設を運営する使用者は、同法715条に基づく損害賠償責任を負う。
▽白文字で解答があります▽
誤り 下記判示の通り。
損害賠償請求事件 最判平成19年1月25日
国又は公共団体以外の者の被用者が第三者に損害を加えた場合であっても,当該被用者の行為が国又は公共団体の公権力の行使に当たるとして国又は公共団体が被害者に対して同項に基づく損害賠償責任を負う場合には,被用者個人が民法709条に基づく損害賠償責任を負わないのみならず,使用者も同法715条に基づく損害賠償責任を負わないと解するのが相当である。
民法709条(不法行為による損害賠償)
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
民法715条(使用者等の責任)
1項 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2項 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3項 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。
国家賠償法に関する次の記述を最高裁判所の判例に照らし、正誤を判断してください。
法律の規定上当該営造物の設置をなしうることが認められている国が、自らこれを設置するにかえて、特定の地方公共団体に対しその設置を認めたうえ、その営造物の設置費用につき当該地方公共団体の負担額と同等もしくはこれに近い経済的な補助を供与する反面、その地方公共団体に対し法律上当該営造物につき危険防止の借置を請求しうる立場にあるときには、国は、3条1項所定の設置費用の負担者に含まれる。
▽白文字で解答があります▽
正しい 下記判示の通り。
損害賠償請求 最判昭和50年11月28日
公の営造物の設置者に対してその費用を単に贈与したに過ぎない者は同項所定の設置費用の負担者に含まれるものではないが、法律の規定上当該営造物の設置をなしうることが認められている国が、自らこれを設置するにかえて、特定の地方公共団体に対しその設置を認めたうえ、右営造物の設置費用につき当該地方公共団体の負担額と同等もしくはこれに近い経済的な補助を供与する反面、右地方公共団体に対し法律上当該営造物につき危険防止の措置を請求しうる立場にあるときには、国は、同項所定の設置費用の負担者に含まれるものというべきであり、右の補助が地方財政法一六条所定の補助金の交付に該当するものであることは、直ちに右の理を左右するものではないと解すべきである。
国家賠償法3条
1項 前二条の規定によつて国又は公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合において、公務員の選任若しくは監督又は公の営造物の設置若しくは管理に当る者と公務員の俸給、給与その他の費用又は公の営造物の設置若しくは管理の費用を負担する者とが異なるときは、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる。
2項 前項の場合において、損害を賠償した者は、内部関係でその損害を賠償する責任ある者に対して求償権を有する。
国家賠償法に関する次の記述を最高裁判所の判例に照らし、正誤を判断してください。
市町村が設置する中学校の教諭がその職務を行うについて故意又は過失によって違法に生徒に損害を与えた場合において、当該教諭の給料等を負担する都道府県が1条1項、3条1項に従い上記生徒に対して損害を賠償したときは、当該都道府県は、賠償した損害につき、3条2項に基づき当該中学校を設置する市町村に対して求償することはできない。
▽白文字で解答があります▽
誤り 下記判示の通り
求償金請求事件 最判平成21年10月23日
市町村が設置する中学校の教諭がその職務を行うについて故意又は過失によって違法に生徒に損害を与えた場合において,当該教諭の給料その他の給与を負担する都道府県が国家賠償法1条1項,3条1項に従い上記生徒に対して損害を賠償したときは,当該都道府県は,同条2項に基づき,賠償した損害の全額を当該中学校を設置する市町村に対して求償することができるものと解するのが相当である。
国家賠償法1条
1項 国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。
2項 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。
国家賠償法3条
1項 前二条の規定によつて国又は公共団体が損害を賠償する責に任ずる場合において、公務員の選任若しくは監督又は公の営造物の設置若しくは管理に当る者と公務員の俸給、給与その他の費用又は公の営造物の設置若しくは管理の費用を負担する者とが異なるときは、費用を負担する者もまた、その損害を賠償する責に任ずる。
2項 前項の場合において、損害を賠償した者は、内部関係でその損害を賠償する責任ある者に対して求償権を有する。
国家賠償法に関する次の記述を最高裁判所の判例に照らし、正誤を判断してください。
公務員の定期健康診断におけるレントゲン写真による検診及びその結果の報告は、医師が専らその専門的技術及び知識経験を用いて行う行為であって、医師の一般的診断行為と異なるところはないから、国の機関の嘱託に基づいて保健所勤務の医師により行われた診断であっても、特段の事由のない限り、それ自体としては公権力の行使たる性質を有するものではない。
▽白文字で解答があります▽
正しい 下記判示の通り。
損害賠償 最判昭和57年4月1日
レントゲン写真による検診及びその結果の報告は、医師が専らその専門的技術及び知識経験を用いて行う行為であつて、医師の一般的診断行為と異なるところはないから、特段の事由のない限り、それ自体としては公権力の行使たる性質を有するものではない
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