【公務員・行政書士・宅建士試験受験者】民法一問一答トレーニング20題目

民法一問一答

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参考過去問:行政書士過去問 平成29年問29

物権の成立に関する次の記述を民法の規定および判例に照らし妥当かを判断してください。

他人の土地の地下または空間の一部について、工作物を所有するため、上下の範囲を定めて地上権を設定することは認められない。

 

▽白文字で解答があります▽

妥当ではない 民法269条の2に規定されている通り、工作物を所有するため、上下の範囲を定めて地上権の目的とすることができる。

民法269条の2(地下又は空間を目的とする地上権)

1項 地下又は空間は、工作物を所有するため、上下の範囲を定めて地上権の目的とすることができる。この場合においては、設定行為で、地上権の行使のためにその土地の使用に制限を加えることができる。
2項 前項の地上権は、第三者がその土地の使用又は収益をする権利を有する場合においても、その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾があるときは、設定することができる。この場合において、土地の使用又は収益をする権利を有する者は、その地上権の行使を妨げることができない。

 

 


物権の成立に関する次の記述を民法の規定および判例に照らし妥当かを判断してください。

一筆の土地の一部について、所有権を時効によって取得することは認められる。

 

▽白文字で解答があります▽

妥当である 一筆の土地の一部についても、所有権を時効によって取得することは認められる。(大審院大正13年10月7日)

 

 

 


物権の成立に関する次の記述を民法の規定および判例に照らし妥当かを判断してください。

構成部分の変動する集合動産について、一括して譲渡担保の目的とすることは認められない。

 

▽白文字で解答があります▽

妥当ではない 構成部分の変動する集合動産であっても、特定の条件の下で一個の集合物として譲渡担保の目的となる。

物件引渡 最判昭和54年2月15日

構成部分の変動する集合動産についても、その種類、所在場所及び量的範囲を指定するなどなんらかの方法で目的物の範囲が特定される場合には、一個の集合物として譲渡担保の目的となりうるものと解するのが相当である。

 

 

 


物権の成立に関する次の記述を民法の規定および判例に照らし妥当かを判断してください。

土地に生育する樹木について、明認方法を施した上で、土地とは独立した目的物として売却することは認められる。

 

▽白文字で解答があります▽

妥当である 下記判示の通りである。

最判昭和46年6月24日 損害賠償請求

立木は関する法律(明治四二年法律第二二号)による所有権保存登記を経ていない立木であつても、その生立する土地と独立して取引の目的とされ、その権利変動は明認方法により公示されうるのであるから、これを土地と別個に強制執行の対象とすることを妨げないものと解すべきであり、このことは、立木が独立の取引価値を有するものであるかぎり、すでに明認方法が施されているか否か、あるいは土地と立木とが所有者を異にするか否かにかかわりのないものといわなければならない。

 

 


物権の成立に関する次の記述を民法の規定および判例に照らし妥当かを判断してください。

地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。

 

▽白文字で解答があります▽

妥当である 民法283条の規定の通り。

民法280条(地役権の内容)

地役権者は、設定行為で定めた目的に従い、他人の土地を自己の土地の便益に供する権利を有する。ただし、第三章第一節(所有権の限界)の規定(公の秩序に関するものに限る。)に違反しないものでなければならない。

民法283条(地役権の時効取得)

地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。

 





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