民法一問一答 ~宅建士過去問解説平成30年問5~

民法一問一答

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参考過去問:宅建士過去問 平成30年問5

問題

Aは、隣人Bの留守中に台風が接近して、屋根の一部が壊れていたB宅に甚大な被害が生じる差し迫ったおそれがあったため、Bからの依頼なくB宅の屋根を修理した。この場合における次の記述を民法の規定に基づいて正誤を判断してください。

Aは、Bに対して、特段の事情がない限り、B宅の屋根を修理したことについて報酬を請求することができない。

 

 

▼白色テキストで答えがあります▼

正しい 選択肢の通り事務管理は原則無償である。また民法648条に規定されている通り、委任も原則無償である。

民法648条(受任者の報酬)

1項 受任者は、特約がなければ、委任者に対して報酬を請求することができない。
2項 受任者は、報酬を受けるべき場合には、委任事務を履行した後でなければ、これを請求することができない。ただし、期間によって報酬を定めたときは、第六百二十四条第二項の規定を準用する。
3項 受任者は、次に掲げる場合には、既にした履行の割合に応じて報酬を請求することができる。
 一 委任者の責めに帰することができない事由によって委任事務の履行をすることができなくなったとき。
 二 委任が履行の中途で終了したとき。

▲白色テキストで答えがあります▲

 

 


Aは、隣人Bの留守中に台風が接近して、屋根の一部が壊れていたB宅に甚大な被害が生じる差し迫ったおそれがあったため、Bからの依頼なくB宅の屋根を修理した。この場合における次の記述を民法の規定に基づいて正誤を判断してください。

Aは、Bからの請求があったときには、いつでも、本件事務処理の状況をBに報告しなければならない。

 

 

▼白色テキストで答えがあります▼

正しい 民法645条に規定されている通り。

民法645条(受任者による報告)

受任者は、委任者の請求があるときは、いつでも委任事務の処理の状況を報告し、委任が終了した後は、遅滞なくその経過及び結果を報告しなければならない。

民法701条(委任の規定の準用)

第六百四十五条から第六百四十七条までの規定は、事務管理について準用する。

▲白色テキストで答えがあります▲

 

 

 


Aは、隣人Bの留守中に台風が接近して、屋根の一部が壊れていたB宅に甚大な被害が生じる差し迫ったおそれがあったため、Bからの依頼なくB宅の屋根を修理した。この場合における次の記述を民法の規定に基づいて正誤を判断してください。

Aは、B宅の屋根を善良な管理者の注意をもって修理しなければならない。

 

 

▼白色テキストで答えがあります▼

誤り 善良な管理者の注意ではなく、最も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理(以下「事務管理」という。)をしなければならない。また緊急事務管理の場合は悪意又は重大な過失があるのでなければ、これによって生じた損害を賠償する責任を負わない。

民法697条(事務管理)

1項 義務なく他人のために事務の管理を始めた者(以下この章において「管理者」という。)は、その事務の性質に従い、最も本人の利益に適合する方法によって、その事務の管理(以下「事務管理」という。)をしなければならない。
2項 管理者は、本人の意思を知っているとき、又はこれを推知することができるときは、その意思に従って事務管理をしなければならない。

民法698条(緊急事務管理)

管理者は、本人の身体、名誉又は財産に対する急迫の危害を免れさせるために事務管理をしたときは、悪意又は重大な過失があるのでなければ、これによって生じた損害を賠償する責任を負わない。

▲白色テキストで答えがあります▲

 

 

 


Aは、隣人Bの留守中に台風が接近して、屋根の一部が壊れていたB宅に甚大な被害が生じる差し迫ったおそれがあったため、Bからの依頼なくB宅の屋根を修理した。この場合における次の記述を民法の規定に基づいて正誤を判断してください。

AによるB宅の屋根の修理が、Bの意思に反することなく行われた場合、AはBに対し、Aが支出した有益な費用全額の償還を請求することができる。

 

▼白色テキストで答えがあります▼

正しい 民法702条に規定されている通り。

民法702条(管理者による費用の償還請求等)

1項 管理者は、本人のために有益な費用を支出したときは、本人に対し、その償還を請求することができる。
2項 第六百五十条第二項の規定は、管理者が本人のために有益な債務を負担した場合について準用する。
3項 管理者が本人の意思に反して事務管理をしたときは、本人が現に利益を受けている限度においてのみ、前二項の規定を適用する。

▲白色テキストで答えがあります▲

 

 

 






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