行政書士試験 過去問トレーニング vol.197

行政書士過去問一問一答

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行政書士過去問 平成26年問8

問題

次の会話の空欄[ア]~[エ]に当てはまる語句の組合せとして、正しいものはどれか。

A「私も30年近く前から自動車の運転免許を持っているのですが、今日はこれを素材にしてちょっと行政法のことについて聞きましょう。これが私の持っている免許証ですが、これにはいろいろな記載がなされています。これらの記載が行政法学上、どのように位置づけられるか答えてください。まず、最初に免許証について『平成29年08月15日まで有効』と書かれていますが、これはどうかな。」
B「その記載は、行政処分に付せられる附款の一種で、行政法学上、[ ア ]と呼ばれるものです。」
A「そうですね。次ですが、『免許の条件等』のところに『眼鏡等』と書かれています。これはどうでしょう。」
B「これは、運転にあたっては視力を矯正する眼鏡等を使用しなければならないということですから、それも附款の一種の[ イ ]と呼ばれるものです。」
A「それでは、運転免許は一つの行政行為とされるものですが、これは行政行為の分類ではどのように位置づけられていますか。」
B「運転免許は、法令により一度禁止された行為について、申請に基づいて個別に禁止を解除する行為と考えられますから、その意味でいえば、[ ウ ]に当たりますね。」
A「よろしい。最後ですが、道路交通法103条1項では、『自動車等の運転に関しこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反したとき』、公安委員会は、『免許を取り消』すことができると規定しています。この『取消し』というのは、行政法の学問上どのような行為と考えられていますか。」
B「免許やその更新自体が適法になされたのだとすれば、その後の違反行為が理由になっていますから、それは行政法学上、[ エ ]と呼ばれるものの一例だと思います。」
A「はい、結構です。」

 

  1. ア:条件 イ:負担 ウ:免除 エ:取消し
  2. ア:期限 イ:条件 ウ:特許 エ:撤回
  3. ア:条件 イ:負担 ウ:特許 エ:取消し
  4. ア:期限 イ:負担 ウ:許可 エ:撤回
  5. ア:期限 イ:条件 ウ:許可 エ:取消し




解説

 

    1. 期限 期限とは将来に発生することが確実な事実にかからせる附款、条件とは将来に発生することが不確実な事実にかからせる附款

       

    2. 負担 行政行為に付随して特別な義務を課す付款

       

    3. 許可 許可とは個人の自由を公共の福祉の観点から一旦禁止しておき、個別の申請に基づいて特定の場合に解除する行政行為である。特許とは本来ならば個人が自由に保有していない特別の能力や権利を国が私人に対して与える行政行為である。認可とは私人の契約、合同行為を補充して法律行為の効力要件とするものをいう

       

    4. 撤回 撤回とはその効力を将来に向かって失わせることをいう。取消とは遡ってその効果を否定するものいう。 

 






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