行政書士試験 過去問トレーニング vol.75

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行政書士過去問 平成28年問13

問題

行政手続法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

    1. 行政庁は、申請の形式上の要件に適合しない申請については、補正を求めなければならず、ただちにこれを拒否してはならない。
    2. 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を提示しなければならない。
    3. 行政庁は、申請者の求めがあれば、申請に係る審査の進行状況や申請に対する処分時期の見通しを示すよう努めなければならない。
    4. 申請により求められた許認可等を拒否する処分は、不利益処分ではなく、「申請に対する処分」に該当する。
    5. 形式上の要件に適合する届出については、提出先とされる機関の事務所に届出書が到達したときに届出の義務が履行されたものとする。

解説

 

    1. 誤り 行政手続法7条のとおり、行政庁は相当の期間を定めて当該申請の補正を求める、又は当該申請により求められた許認可等を拒否することを選択できる。

      行政手続法7条

      行政庁は、申請がその事務所に到達したときは遅滞なく当該申請の審査を開始しなければならず、かつ、申請書の記載事項に不備がないこと、申請書に必要な書類が添付されていること、申請をすることができる期間内にされたものであることその他の法令に定められた申請の形式上の要件に適合しない申請については、速やかに、申請をした者(以下「申請者」という。)に対し相当の期間を定めて当該申請の補正を求め、又は当該申請により求められた許認可等を拒否しなければならない。


    2. 正しい 行政手続法8条1項の通り

      行政手続法8条

      1項 行政庁は、申請により求められた許認可等を拒否する処分をする場合は、申請者に対し、同時に、当該処分の理由を示さなければならない。ただし、法令に定められた許認可等の要件又は公にされた審査基準が数量的指標その他の客観的指標により明確に定められている場合であって、当該申請がこれらに適合しないことが申請書の記載又は添付書類その他の申請の内容から明らかであるときは、申請者の求めがあったときにこれを示せば足りる。
      2項 前項本文に規定する処分を書面でするときは、同項の理由は、書面により示さなければならない。


    3. 正しい 行政手続法9条1項の通り

      行政手続法9条

      1項 行政庁は、申請者の求めに応じ、当該申請に係る審査の進行状況及び当該申請に対する処分の時期の見通しを示すよう努めなければならない。
      2項 行政庁は、申請をしようとする者又は申請者の求めに応じ、申請書の記載及び添付書類に関する事項その他の申請に必要な情報の提供に努めなければならない。


    4. 正しい 行政手続法2条4号ロから不利益処分ではなく、「申請に対する処分」に該当する。

      行政手続法2条4号

      4号 不利益処分 行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。ただし、次のいずれかに該当するものを除く。
      イ 事実上の行為及び事実上の行為をするに当たりその範囲、時期等を明らかにするために法令上必要とされている手続としての処分
      ロ 申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分
      ハ 名あて人となるべき者の同意の下にすることとされている処分
      ニ 許認可等の効力を失わせる処分であって、当該許認可等の基礎となった事実が消滅した旨の届出があったことを理由としてされるもの


    5. 正しい 行政手続法37条の通り。

      行政手続法37条

      届出が届出書の記載事項に不備がないこと、届出書に必要な書類が添付されていることその他の法令に定められた届出の形式上の要件に適合している場合は、当該届出が法令により当該届出の提出先とされている機関の事務所に到達したときに、当該届出をすべき手続上の義務が履行されたものとする。


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