行政書士試験 過去問トレーニング vol.209
行政書士過去問一問一答
行政書士試験で実際に出題された問題を公務員試験・行政書士試験の受験者向けに一問一答で無料で公開しております。
隙間時間や知識の確認などにぜひご活用ください。
▼詳しくは下記画像をクリック▼
行政書士過去問 令和2年問11
問題
行政手続法の用語に関する次の記述のうち、同法の定義に照らし、正しいものはどれか。
-
- 「不利益処分」とは、申請により求められた許認可等を拒否する処分など、申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分のほか、行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、またはその権利を制限する処分をいう。
- 「行政機関」には、国の一定の機関およびその職員が含まれるが、地方公共団体の機関はこれに含まれない。
- 「処分基準」とは、不利益処分をするかどうか、またはどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。
- 「申請」とは、法令に基づき、申請者本人または申請者以外の第三者に対し何らかの利益を付与する処分を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいう。
- 「届出」とは、行政庁に対し一定の事項の通知をする行為であって、当該行政庁にそれに対する諾否の応答が義務づけられているものをいう。
解説
-
- 誤り 不利益処分は下記の通り、申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分は除外される。
行政手続法2条 抜粋
4号 不利益処分 行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。ただし、次のいずれかに該当するものを除く。
イ 事実上の行為及び事実上の行為をするに当たりその範囲、時期等を明らかにするために法令上必要とされている手続としての処分
ロ 申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分
ハ 名あて人となるべき者の同意の下にすることとされている処分
- 誤り 選択肢の通り、地方公共団体の機関も含まれる。
行政手続法2条 抜粋
1項 行政機関 次に掲げる機関をいう。
イ 法律の規定に基づき内閣に置かれる機関若しくは内閣の所轄の下に置かれる機関、宮内庁、内閣府設置法(平成十一年法律第八十九号)第四十九条第一項若しくは第二項に規定する機関、国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第三条第二項に規定する機関、会計検査院若しくはこれらに置かれる機関又はこれらの機関の職員であって法律上独立に権限を行使することを認められた職員
ロ 地方公共団体の機関(議会を除く。)
- 正しい 選択肢の通り。
行政手続法2条 抜粋
8号 命令等 内閣又は行政機関が定める次に掲げるものをいう。
イ 法律に基づく命令(処分の要件を定める告示を含む。次条第二項において単に「命令」という。)又は規則
ロ 審査基準(申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)
ハ 処分基準(不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準をいう。以下同じ。)
ニ 行政指導指針(同一の行政目的を実現するため一定の条件に該当する複数の者に対し行政指導をしようとするときにこれらの行政指導に共通してその内容となるべき事項をいう。以下同じ。)
- 誤り 申請者以外の第三者に対し何らかの利益を付与する処分を求める行為についての定義は存在しない。
行政手続法2条 抜粋
1号 法令 法律、法律に基づく命令(告示を含む。)、条例及び地方公共団体の執行機関の規則(規程を含む。以下「規則」という。)をいう。
2号 処分 行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為をいう。
3号 申請 法令に基づき、行政庁の許可、認可、免許その他の自己に対し何らかの利益を付与する処分(以下「許認可等」という。)を求める行為であって、当該行為に対して行政庁が諾否の応答をすべきこととされているものをいう。
- 誤り 諾否の応答が義務付けられてはいない。
行政手続法2条 抜粋
6号 行政指導 行政機関がその任務又は所掌事務の範囲内において一定の行政目的を実現するため特定の者に一定の作為又は不作為を求める指導、勧告、助言その他の行為であって処分に該当しないものをいう。
7号 届出 行政庁に対し一定の事項の通知をする行為(申請に該当するものを除く。)であって、法令により直接に当該通知が義務付けられているもの(自己の期待する一定の法律上の効果を発生させるためには当該通知をすべきこととされているものを含む。)をいう。
- 誤り 不利益処分は下記の通り、申請により求められた許認可等を拒否する処分その他申請に基づき当該申請をした者を名あて人としてされる処分は除外される。
行政書士の過去問を一問一答形式で無料公開しております。
詳しくは下記リンクで!