民法一問一答 ~宅建士過去問解説令和2年10月問8~

民法一問一答

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参考過去問:宅建士過去問 令和2年10月問8

問題

相続(令和3年7月1日に相続の開始があったもの)に関する次の記述を民法の規定及び判例を基にして正誤を判断してください。なお、保証契約は令和2年4月1日以降に締結されたものとする。

相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。

 

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正しい 民法884条に規定されている通り、また相続回復の請求権は下記判示の通り。

民法884条(相続回復請求権)

相続回復の請求権は、相続人又はその法定代理人が相続権を侵害された事実を知った時から五年間行使しないときは、時効によって消滅する。相続開始の時から二十年を経過したときも、同様とする。
最判昭和53年12月20日 登記手続等
相続回復請求の制度は、いわゆる表見相続人が真正相続人の相続権を否定し相続の目的たる権利を侵害している場合に、真正相続人が自己の相続権を主張して表見相続人に対し侵害の排除を請求することにより、真正相続人に相続権を回復させようとするものである。

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相続(令和3年7月1日に相続の開始があったもの)に関する次の記述を民法の規定及び判例を基にして正誤を判断してください。なお、保証契約は令和2年4月1日以降に締結されたものとする。

被相続人の子が相続開始以前に死亡したときは、その者の子がこれを代襲して相続人となるが、さらに代襲者も死亡していたときは、代襲者の子が相続人となることはない。

 

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誤り 民法887条2、3項に規定されている通り、代襲者(被相続人の子)が相続開始以前に死亡したときは、代襲者の子(被相続人の孫)が代襲して相続人になる事が出来る。

民法887条(子及びその代襲者等の相続権)

1項 被相続人の子は、相続人となる。
2項 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3項 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

 

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相続(令和3年7月1日に相続の開始があったもの)に関する次の記述を民法の規定及び判例を基にして正誤を判断してください。なお、保証契約は令和2年4月1日以降に締結されたものとする。

被相続人に相続人となる子及びその代襲相続人がおらず、被相続人の直系尊属が相続人となる場合には、被相続人の兄弟姉妹が相続人となることはない。

 

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正しい 民法889条1項1号に規定されている通り、被相続人に相続人となる子及びその代襲相続人が居ない場合は被相続人の直系尊属が相続人となり、被相続人の兄弟姉妹が相続人となることはない。

民法887条(子及びその代襲者等の相続権)

1項 被相続人の子は、相続人となる。
2項 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3項 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

民法889条(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)

1項 次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。
一号 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。
二号 被相続人の兄弟姉妹
2項 第八百八十七条第二項の規定は、前項第二号の場合について準用する。

民法890条(配偶者の相続権)

被相続人の配偶者は、常に相続人となる。この場合において、第八百八十七条又は前条の規定により相続人となるべき者があるときは、その者と同順位とする。

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相続(令和3年7月1日に相続の開始があったもの)に関する次の記述を民法の規定及び判例を基にして正誤を判断してください。なお、保証契約は令和2年4月1日以降に締結されたものとする。

被相続人の兄弟姉妹が相続人となるべき場合であっても、相続開始以前に兄弟姉妹及びその子がいずれも死亡していたときは、その者の子(兄弟姉妹の孫)が相続人となることはない。

 

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しい 民法889条2項に規定されている通り、被相続人の兄弟姉妹場合は民法887条3項(再代襲の規定)を準用していない。そのため、相続開始以前に兄弟姉妹及びその子がいずれも死亡していたときは、その者の子(兄弟姉妹の孫)が相続人となることはない。

民法887条(子及びその代襲者等の相続権)

1項 被相続人の子は、相続人となる。
2項 被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる。ただし、被相続人の直系卑属でない者は、この限りでない。
3項 前項の規定は、代襲者が、相続の開始以前に死亡し、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その代襲相続権を失った場合について準用する。

民法889条(直系尊属及び兄弟姉妹の相続権)

1項 次に掲げる者は、第八百八十七条の規定により相続人となるべき者がない場合には、次に掲げる順序の順位に従って相続人となる。
一号 被相続人の直系尊属。ただし、親等の異なる者の間では、その近い者を先にする。
二号 被相続人の兄弟姉妹
2項 第八百八十七条第二項の規定は、前項第二号の場合について準用する。

 

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